「いちばんいい部屋は、いちばん高い部屋ではない」標高1,250mの大自然に佇む宿の過ごし方

中部・北陸

長野の山あい、標高約1,250mの地に立つ、創業100年を超えるリゾートホテル「蓼科グランドホテル滝の湯」。全160室、敷地の中を渓流が流れ、豪快な滝が近くにある宿です。今回は、総支配人 中村様に、予約サイトには載らない“中の人しか知らない過ごし方”を伺いました。

まず、この宿の「いちばんいい過ごし方」を教えてください。

立地柄、湿度も低く、涼しく過ごしやすい夏が一番のお勧めです。小さなお子さまからご年配の方まで、ご家族三世代又は四世代で湯に浸かって、ゆっくり過ごしていただく。

それが私たちのいちばんの理想です。そしてぜひ、ホテル敷地内を流れる滝ノ湯川を見ていただきたい。当館の名前にも使われており、敷地内を豪快に流れる川です。これほどの川の流れが敷地内を通り、渡り廊下の下をくぐるように流れている宿は、なかなかありません。館内を歩きながら、迫力ある川の流れを間近に感じられるのも、当館ならではの魅力です。
四季とともに表情を変える美しい自然と、力強く流れる川の景色を、ぜひお楽しみください。

「いちばんいい部屋」はどこでしょう。やはり、いちばん高いお部屋ですか。

設備面でいえば、温泉の露天風呂が付いた客室が一番のおすすめです。
ただ、「中の人」としておすすめしたいお部屋は、少し違います。
当館は100年の歴史の中で、横へ横へと増築を重ねてきた、広い敷地を持つホテルです。館内には山側と川側のお部屋がありますが、私がおすすめしたいのは、山側の上層階にある角部屋です。
お部屋のタイプとしては最上級ではありません。しかし、窓いっぱいに広がる四季折々の山の景色は格別です。
「お部屋から景色を楽しみたい」という方には、スイートルームよりも、むしろこちらのお部屋をおすすめしたいくらいです。

実は、皇室の方が泊まられたお部屋にも泊まれるとか。

はい。過去に四度、皇室の方々にご利用いただいたお部屋があります。その貴賓室は、古いお部屋ですが、あえてリニューアルをしていません。けれど角部屋で景色がよく、当時のまま残しています。特別に閉じているわけではなく、今もお泊まりいただけます。歴史をそのまま体験していただける一室です。

常連さんだけが知っている、お食事の楽しみ方はありますか。

朝食の名物は「牛すじ丼」です。料理長おすすめの当館オリジナルの一品で、これを目当てにされる方もいらっしゃいます。それから、夕食ビュッフェに並ぶスイーツは、パティシエが一つひとつ、心を込めて手作りしています。なかでも人気なのが、クリームチーズケーキの「八ヶ岳」です。

「前に食べたあれがおいしかったから、また来ました」と、こちらを目当てに再訪されるお客さまもいらっしゃるほどです。

素材や味わいにこだわり、四季の行事も大切にしながら、パティシエが丁寧に仕上げたホテル自慢のスイーツを、ぜひお楽しみください。

お風呂の楽しみ方も伺えますか。

当館は湯船の数がとにかく豊富で、館内で“湯めぐり”ができます。露天風呂は朝と夜で男女が入れ替わるので二度楽しめますし、外湯だけでも数種類、庭園大浴場、そして貸切風呂も三つあります。プライベートを大切にしたい方、小さなお子さま連れの方、傷やタトゥーが気になる方も、皆さんが気兼ねなく温泉を楽しめる。ひとつの宿でこれだけ湯めぐりができるのは、意外と珍しいと思います。

スタッフだけが見ている風景はありますか。

星空ですね。標高1,250mで、周りに街灯がありません。お客さまは温泉からも星をご覧になれますが、私たち従業員が夜、駐車場まで帰るときに見上げる真っ暗な空——満天に広がる星は一日の疲れが吹き飛ぶほど素敵です。お風呂には灯りがありますが、駐車場は完全に星の光だけ。それから、渓流露天風呂のあたりでは、野生の鹿やカモシカ(天然記念物)に出くわすこともあります。私たちはほぼ毎日見ていますが、都会から来られたお客さまは大興奮されますね。

冬は少し静かな季節と伺いました。あえて冬だからこそ、という魅力はありますか。

ございます。

車で15分ほどのところにスキー場があり、ロープウェイで南アルプスなど3,000m級の山々を気軽に望めます。そして1月~2月頃、ラウンジのテラスでは、滴る水が厳しい寒さの中で少しずつ凍り、まるで滝がそのまま凍りついたような「氷瀑」が現れます。自然の力がつくり出す、冬だけの幻想的な光景は、当館ならではの冬の風物詩です。館内にもキッズパークなど施設が充実しているので、天候や気温に左右されず、一日お楽しみいただけます。

どんなお客さまに来てほしいですか。

当館はミキハウス子育て総研「ウェルカムベビーのお宿」認定ホテルで、お子さまに優しいホテルを掲げています。ですので、小さなお子さま連れの若いご夫婦と、そのご両親——おじいさま・おばあさま。三世代でゆっくりと、気兼ねのない時間を過ごしていただけたら、といちばんに思っています。

中の人のとっておき|蓼科グランドホテル滝の湯

  1. 山側・上層階の山の景色は格別最上級の部屋タイプではないが、四季折々の山の景色は格別。景色ならスイートよりこちら。
  2. 皇室が四度泊まった「貴賓室」に、今も泊まれるあえてリニューアルせず当時のまま残す角部屋。
  3. 星がいちばん見えるのは、実は駐車場従業員だけが知る、灯り一つない真っ暗な駐車場から見上げる満天の星。標高1,250m・街灯なし。

宿DATA

宿名 蓼科グランドホテル滝の湯
所在地 長野県茅野市北山4028
創業 1923年(大正12年)
客室数 160室
風呂 温泉/露天風呂・庭園大浴場・貸切風呂3つ(館内で湯めぐり可)
特徴 ウェルカムベビーのお宿認定ホテル・キッズパーク/敷地内を流れる渓流

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地図

長野県茅野市北山4028

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